「羽子板選びのコツが知りたい」
「羽子板の仕組みってどうなってるの?」
「羽子板はどこで買えばいい?」
羽子板の存在は知っていても、実際に手に取って遊んだ経験がない人もいるでしょう。
これから購入して遊ぼうとしても、どれを買えば良いのか分からないかもしれません。
そもそも羽子板を遊びの道具と思っていると、実情を垣間見たときに驚く可能性があります。
たしかに羽根を打つ遊戯に使われますが、現代では他の用途がメインとなっています。
いずれにせよ正確な判断をしたいなら、大まかな構成だけでも良いので把握しておくことが大事です。
押絵
複数の作り方がありますが、有名な技法として押絵が挙げられます。
これは綿や厚紙を布で包み、それらの部品を組み合わせることがポイントになります。
これによって平面でありながら、うまく立体感を出すことが可能です。
実際に立体部分も多いですが、数値以上に奥行きが感じられるようになります。
これは機械では難しい工程であり、一般的には職人が手がけています。
芸術性の高さがよく取り上げられますが、それは職人の技術力の高さがもたらした結果です。
特に大切なのは顔と手のバランスであり、これが一方に偏っていると滑稽な印象になってしまいます。
着物を着ている女性が多く描かれていますが、理想的なのはその仕草が自然に見えるものです。
言い換えると、まるで動画のように躍動感を覚えるものが良いでしょう。
このような押絵の基本になるのは土台の作り込みに他なりません。
本物のデザインを真似して、衣装を細部まで作り込んでいるのが一般的です。
もちろん格安の羽子板もありますが、木目込みを見るとクオリティの低さがすぐに分かります。
それは耐久性の悪さにも直結するため、多少高くても良質なものを選択するのが望ましいです。
色目と生地の調和に目をやる
そう言われても、クオリティの判断基準がよく分からないケースもあるでしょう。
その場合は色目と生地の調和に目をやることが基本です。
本当に優れたものは素人でもバランスの良さが分かります。
論理的に説明できなくても、直感的に安定しているように思えるからです。
これは日本の伝統文化ならではの力であり、日本人の感性に働きかけていることが分かります。
その他に作家の名前を参考にして選択するという方法もあります。
羽子板には有名な作家がおり、その人たちが制作したものはどれもクオリティが高いです。
その分だけ高値であることも多いですが、長く使うつもりならそれだけの価値はあるでしょう。
たとえば造形美に定評がある作家なら、インテリアとして飾れる品質のものを作ってくれます。
伝統的な作り方にこだわる作家の場合、資料的な値打ちのあるものが多いです。
このように職人ごとに傾向が異なるため、自分の好みに合う人を探すことが重要です。
代表作の一覧などをチェックすると、近年の傾向までよく分かります。
女の子向けのプレゼントとしても定番
女の子向けのプレゼントとしても定番です。
特に誕生祝に贈られることが多く、縁起の良いものとしても知られています。
若い人は知らないケースも多いため、新鮮に感じて喜んでくれることも少なくありません。
ただし、プレゼントとして贈るなら、デザインについてより深い知識を持っておくことが望ましいです。
少なくとも標準以外のタイプについて理解しておきましょう。
その中でも特に人気が高いのは振袖型です。
1つの本体にすべてが収まっているものが標準型であり、一般的に多く出回っているのはこちらになります。
それに対して振袖型は裾のパーツが広がっており、その分だけ見た目の華やかさが高いです。
存在感が大きいので飾る場所が狭いとアンバランスになりかねません。
基本的には、十分なスペースがある場所に飾る場合に選びましょう。
さらに、手書きと印刷のどちらかを選択することになります。
もちろん手書きのほうが個性が出やすく、似ているデザインでも少しずつ表情が異なります。
印刷はプリントによって同じ面相になることが特徴です。
個性を出しにくいですが、一定のクオリティを維持しやすいという特徴があります。
近年の傾向として、コンパクトなサイズが増えていることも挙げられます。
従来のものより一回り小さいので、ワンルームのアパートなどにも飾りやすいです。
お土産としても購入しやすく、少しずつニーズが高まってきました。
まとめ
このような多様化が進む一方で、忘れてはいけない前提もあるので注意しましょう。
女の子の無病息災に関して護符的な役割が役割があります。
上述のように誕生祝に贈られるのは、その意味合いが強く残っているからに他なりません。
この点を忘れて男の子にプレゼントすると、別の意味があると勘繰られるかもしれません。
慣習にとらわれすぎるのは良くありませんが、最低限の知識を持ったうえで扱うのが望ましいです。
たとえば、無病息災と羽子板が結びつくのは、羽根が空中に舞う様子と関係があります。
それがトンボに似ており、そしてトンボは悪い蚊を食べてくれます。
この連想ゲームのような流れにより、無病息災がイメージされるようになったのです。